2017年12月8日金曜日

2010.05.03-愛媛憲法集会での閉会挨拶
                             代表委員  古田 隆


  本日は、多数の方にお集まりいただきありがとうございました。この集会の意義につきましては、お手元の冊子1ページに記されている大内代表委員の文章が的確に示しているように、「戦力の保持と武力行使を禁じた憲法9条や最低限度の生活を保障した憲法25条が事実上無視されている現実」を変え、「憲法の理念を生かし実現すること」に一歩でも前へ踏み出すことにあります。
  これらのことを土台に、本日の集会は、第1部で「若者のステージ」を設定しました。小学生の環境問題報告、若者の各種演奏や踊り、学生の路上生活者の現状報告、若い人たちのセンスやパワーを中高年の者も取り込みたいと思ったからでした。
    こうした事柄を考えるとき、私には、6年前の出来事が思い起こされます。宮崎県の高校3年生、今村歩さんは、イラクへ向かう陸上自衛隊にいてもたってもいられなくなり、「ぜひ武力を使わない支援を」と訴え、5000人を上回る署名を集めて上京、小泉首相宛に届けたのです。小泉首相は、請願書も署名も読んでいないと断りながら、「自衛隊は平和的に貢献するんですよ。その辺を学校の先生もよく生徒さんに話さないとね」と教育現場に注文をつけています。河村建夫文科相は「法的根拠もあるのだから、事実に基づいて教えていただくことが大事だ」と後押ししています。これらの発言の背景には、「子どもは大人に従うもの、学校は子どもの思想も操作できる」という考え方があるように思えます。
  ただ今は、本日の活動の集約として、「5.3愛媛憲法集会宣言」が採択されました。「抑止力論」と決別した9条による平和、核廃絶、25条が示す生存権に基づく社会保障制度の是正、を目指そうと確認いたしました。また、本日の講師、斉藤貴男さんからは、9条と25条が、理念と現実の両面から根底ではどうつながっているか、それらの情勢にストップをかけるには個人の尊厳、精神の自由、表現の自由が最大限尊重されなければならないことが解き明かされました。
  本日学んだものは、大きかったと思います。いい話だった、いいことを学んだで終わったのではどんな力も生み出しません。かつて日本婦人団体連合会会長を長く務められた櫛田ふきさんは、「沈黙は共犯」が持論でした。「生きることは行動すること。ただ息をすることではありません。願うだけでなく、行動しましょう。」と訴え続けられました。本日の集会はこれで終わりですが、自分の思っていること、考えていることを周りの人に話してみましょう。相手の反論があったら、再反論してみましょう。相手も変わりますが、自分も変わります。明日から、またがんばりましょう。

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